<社説>
<その3>
このため調査会は、省エネの目標を現行の原油換算5千万キロ・リット ルから5千7百万キロ・リットルに引き上げた。 |
現行の14%も引き上げるという省エネ目標など、絵に描いた餅に過ぎないが、原発をこれ以上増やせないなら、数値合わせで省エネの目標値を上げておく以外ないのだろう。
期待の新エネルギーは、発展著しい風力発電の供給目標を現行の十倍の 3百万キロ・ワットにするなど、拡大を図った。だが廃棄物発電など下方 修正が必要なものもあり、全体では原油換算千九百十万キロ・リットルと、 現行と同量にとどめた。 |
それでも、目標達成は容易ではない。省エネでは、エネルギー利用効率 の高い自動車、電機製品を公表し、他社に追随を促す「トップランナー方 式」の拡充を提案しているが、効果は未知数だ。 |
新エネ開発では、風力、太陽光などコスト高だがCO2を出さない電力 について、電力会社の買い取り義務を強化する案を示しているが反対も少 なくない。 |
CO2排出量の削減は、既存の対策の拡充だけでは限界がある。ガソリ ン税などを炭素税に組み替えた場合の効果はどうか。特定財源に見直し論 議が高まっている今こそ、検討開始の好機だ。 |
経済が低迷している今、地球温暖化防止のために、エネルギーの消費者に新たに課税することは、不景気を長引かせこそすれ、二酸化炭素の排出を極端に抑えることに役立つことはない。何故なら、経済活動にはエネルギーの効率的な消費が不可欠だからである。
エネルギー消費そのものを抑制する省エネや課税などより、CO2を出さないで安価なエネルギーの開発こそ、いま我々が取り組まなければならない課題である。
「G研」代表