■このG情報に異議あり■


朝日新聞(2010年8月20日)


   ジブリと原発「同居」解消


          広報施設内のショップ、閉店へ<福島>


(その1)G研のコメント


 原子力発電所に付属施設として設置されているサービス館(PR館ともいう) に出店している店が、原発の広報に荷担しているとインターネットで話題になっ たことから、その店が撤退の憂き目にあったという記事である。そのようなこと で話題にすること自体情けない話だが、そのような噂を流されたことで撤退を決 意したという店のオーナーも情けないではないか。

 原発の見学に訪れる人たちのために、原子炉や燃料体の模型等を展示して優し く解説しているサービス館がどの原発にも付属施設として設けられている。その サービス館には、本来の目的以外の売店などもおいているところも少なくない。 そこで売られているものは、地元の特産品が主な商品だが、小中学生も団体で見 学に来るケースが多いことから、子供たちが喜びそうなものも置かれているケー スが最近多くなったようである。

 福島第二原子力発電所のサービス館は、発電所の敷地から少し離れた国道沿い に建てられ、なかなか立派な展示場である。そこに宮崎駿監督のアニメで知られ るスタジオジブリのキャラクター商品が売られていたというのだ。

 この事実を取り上げ、漫画のキャラクターが原発のPRに協力しているという 噂が流れたという。我々からすれば、原発のサービス館が漫画のキャラクターの 販売促進に協力していると逆に捉えているのである。

 サービス館で地元の農産物が売られているところも確かあったと記憶している が、サービス館で売られている商品が原発のPRに協力しているというなら、大 根やキュウリが原発のPRに協力していると非難されるのだろうか?

 福島第二原発のサービス館から撤退を発表した販売店「どんぐり共和国」は、 社長名で撤退の経緯を懇切丁寧に説明している。全文を見たい方は次のアドレス にアクセスしてみてはどうだろう。ここではその説明文の一部を引用しておこう。

   http://www.benelic.com/information/information.php?id=181

 「スタジオジブリ様からは従前より、他の企業・団体等の広報活動にスタジ オジブリ作品のキャラクターを使用することは無い、とのご指導を受けてい たにも関わらず、あたかもスタジオジブリ作品商品を通じて、スタジオジブ リ様が、企業のPRを推進しているかのようなイメージを作ってしまい、多 くの皆様をはじめ、スタジオジブリ様、東京電力様に不信感と混乱をもたら したこと、心よりお詫び申し上げます」 

 これを見る限り、東京電力がキャラクター版元の許可を取らずに原発のパンフ レットなどに使用をしていたというのでもなさそうである。また、キャラクター の版元であるスタジオジブリからクレームがあったというのでもなさそうである。

 では、何故このような事態になったかといえば、漫画のキャラクター商品が原 発のサービス館で売られているのを見た見学者が「漫画のキャラクターが原発の PRに協力している」というイメージを持ったというだけの話である。

 「別に原発のPRに協力しているのではなく、逆に原発のPR館に協力して頂 いて売っているだけの話ですよ」くらいの反論ができなかったのかと思えてなら ない。

 我々もずいぶん同じようなことをいわれた経験がある。「原発のPRに協力し ている」あるいは「協力させられている」という噂を流されたことがある。

 我々全員は、半生をかけて原子力をはじめとするエネルギー全般、そして環境 問題に取り組んできたのだから、ここ(G研)での発言は、誰かにいわされてい るのではなく、我々の長い経験の元、心底からの信念で発言しているのである。 従って我々は誰に何といわれようと、一歩も引き下がるつもりはないのである。

 ここで紹介する朝日の記事は次のように述べている。

 「ジブリはキャラクターや作品のイメージを守るため、新作映画タイアップ などを除き、企業や団体の広報にキャラクターを使用させていない。今回は 東電の広報施設内にある店のため、PRにあたると判断した」

 企業の広報施設内にある店で売られる漫画のキャラクターは、その企業のPR に協力していることになるという判断だそうであるから、撤退もやむを得ない。 しかし、それなら外部からの指摘で検討するのではなく、出店する前に慎重を期 して検討すべきであろう。

              「G研」代表


(次ページに続く)