石原慎太郎が怪気炎「東京湾に原発を」
「プルサーマル」の地元は「やれるものならやってみろ」と反発
<その3>
<P.194、5段目、8行目から>−−−−−−−−−−−− 前出の笠原氏がいう。 「石原さんは原発は安全だ、事故は起きないといっているが、なぜ、そ ういい切れるのか。<もんしゅ>にしても<東海村>にしても、日本では 事故が多発してるじゃないですか。国や電力会社が安全だといっても、ま ったく信じられない。 われわれの原発はほぼ100%東京のためにある。東京につくったら危 険だというので、過疎地につくったわけでしょう。それをわれわれは今日 まで容認してきた。それは国のためです。その気持ちも理解せず、われわ れが国を潰す勢力のようにいうのはまったく許せません」 |
40年を越えるわが国の原子力開発史上で、死者まで出す事故は、JCOの臨界事故だけだ。これでも「事故が多発している」といえるのかどうか、見解を異にしているところだ。ただ、国で承認された専門家集団「原子力安全委員会」は、「事故が多発する可能性の高い技術システム」とは見なしていないため、未だに原発の建設に許認可を降ろしているのである。
<P.195、3段目、21行目から>−−−−−−−−−−−− いずれにしても石原氏の<東京湾・原発発言>は、日本の原発行政の矛 盾を露呈させた。 |
<P.195、4段目、3行目から>−−−−−−−−−−−− 技術評論家の桜井淳氏は、 「70年代に建設された原発は施設が老朽化しているにもかかわらず、 管理がずさんで危険だ」として、こう語る。 「確かに、東海村と刈羽村は専門家が見れば燃料工場と原発で違うかも しれない。しかし、国民から見れば同じです。国も電力会社も、事故は起 きないといいながら、いざ事故が起きるとその場限りの処理しかせず、情 報公開を徹底していない。これでは信頼されないのは当然です」 |
燃料工場と原発が同じと見ている国民がいれば、その違いを説明するのも技術評論家なる職業人の大切な仕事ではないのか。事故が起きればどのような処理をお望みか? どういう情報を公開して欲しいのか? 具体的な要望が出て、その要望が適切と判断されても、充分に応えることができなかった場合、こういった発言は説得力があるといえるのである。
<P.195、4段目、18行目から>−−−−−−−−−−−− 他方、東洋大学名誉教授の坂田期雄氏は地方自治の立場からこう指摘す る。 「石原知事の発言も、専門家の確かな裏付けを示しながら、皆が納得す るような形でしなければならず、努力が足りないといわざるを得ない。 議会制民主主義は、議会が民意をきちんと反映していなければいけない が、現在の日本の自治体のほとんどでそれがうまく機能していない。 住民投票は本来、その地域に限定された問題のみに限って行なうべきも ので、国策に関することにはなじまないのだが、末端の民意が国レベルに 届かない、つまり、議会制民主主義が日本ではきちんと機能していないこ とに大きな問題がある」 |
「民意」で選出された議員が、個々の具体的な政策は議会の責任で決めてゆくのが間接民主主義の極意ではなかったのか。その場限りの状勢に流される民意を重要視する直接民主主義がよいとするなら、時代錯誤も甚だしいと言わざるを得ない。
「議会制民主主義が機能していない」なら、それを軌道修正するべきで、議会制民主主義がダメでも住民投票で補完することはできない、と我々は思っている。
「G研」代表