多消費型社会の転換を
<その1>
米国のブッシュ政権が発表した新しいエネルギー政策は、これからの米 国と世界にふさわしいものだろうか。 |
アラスカの野生保護区域での石油・天然ガス開発を解禁する。原発の長 寿命化、新設をめざす。火力発電所には二酸化炭素排出規制をかけず、大 幅増設する・・・。新政策は「エネルギー供給を増やす」という姿勢を、 はっきり打ち出している。 |
背景には「米国は石油危機以来のエネルギー危機にある」との認識があ る。原油価格の安値が続いたこと、環境規制の強化などから、国内では石 油・ガス田の開発や発電所、パイプラインの建設が滞った、としている。 石油の輸入依存度が5割を超えたことも安全保障上の問題だとみる。 |
「石油・ガス田の開発や発電所、パイプラインの建設が滞った、としている」という表現は、「滞った」ことに疑問を投げかけているのか、それとも「環境規制の強化など」が「滞った」原因としているのを疑問視しているのか、いずれかである。しかし、どちらも疑う余地はない。
また、「石油の輸入依存度が5割を超えたことも安全保障上の問題だとみる」という表現も、なにか奥歯にものが挟まったような表現で、「5割程度くらいで安全保障上問題などといいなさんな」といいたげである。石油消費量のほとんど100%を輸入に頼っている日本の大新聞が、「安全保障上大いに問題」とでも報道したためしがないことでも明らかなように、朝日新聞は「安全保障」の認識は相当低いと想像できる。つまり典型的な楽観論者なのかもしれない。