■米英仏ロ 売り込み合戦
今月12日、ニューデリー。米国の原発関連企業約60社の代表と、イン
ドの政界、産業界の代表が向き合った。
米国の企業団を率いるのはGE日立ニュークリア・エナジー(本社・米ノ
ースカロライナ州)のスティーブ・ヒューシック副社長。「我々や東芝傘下
のウェスチングハウスは日本や台湾、中国などで活動し、技術を磨いてきた。
インドでのビジネスにも大きな関心がある」。会合の狙いは原子力プラント
や燃料、技術の売り込みだ。
きっかけは、昨年10月に署名された米印原子力協定だ。核不拡散条約
(NPT)に加盟していないインドに対し、国際社会は長年、核関連の輸出
を認めなかった。だが、インドから要請された米国が主導し、「例外扱い」
を認めさせ、平和利用を前提に米印間で取引の協定を結んだ。
会合では、協定締結に米国政府が果たした経緯や、米国の原子力発電量が
世界で最も多いことなども強調した。
インド側からも意見が相次いだ。「米国は(74年にインドが核実験した
後)核燃料の供給を止めた。再びそのようなことが起こるのではないか」
「ロシアやフランス企業より優れているのか」「貧しい人々が利用できる経
費で建設できるのか」−−。米国の一行と政府や地元企業との会合は1週間
で20を超えた。
インドは、20年までに原子力による発電能力を現在の5倍の2千万キロ
ワットに、32年までに6300万キロワットに引き上げる計画だ。現在、
国営企業が運転する原子炉は17基。20年までに25〜30基が新設され
る見通しだ。インドの技術と限られた燃料だけでは目標の達成は難しい。
「輸入と原発事業への民間参入は不可欠」(インド商工会議所連盟)とみら
れている。
米国以外の国も負けてはいない。この19日には英国から約50社の企業
代表が売り込みにインドを訪問する。ロシアもメドページェフ大統領が昨年
12月、インドでシン首相と会談し、原子力協定に署名。ロシアによる原子
炉4基の増設に合意した。フランスも9月末に協定に署名。同国最大手で政
府系の企業アレバがインドの国営企業とウランの輸出契約を結び、原子炉の
売却交渉も進めている。
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