日本経済新聞(2007年2月26日)

高レベル放射性廃棄物処分場

一次調査開始の意向

(その1)


 原子力発電の燃料として使われた使用済み燃料は、まだ残っているウランと、 使用中に生まれたプルトニウムの再利用可能な物質を分離する「再処理」の行程 を経るのだが、そこから排出される放射性廃棄物はかなり高レベルなため、取り 扱いには十分に注意を払わなければならない。

 この高レベル放射性廃棄物は、再処理工程を過ぎると、強化ガラスで固め、そ のうえステンレスのキャニスターで密封して保管されている。当初は熱を放出す ため、再処理工場の近くの一時保管所で冷ましながら管理しているが、その一定 期間が過ぎると、最終処分場に移動させて処分される。、その処分場は地下30 0メートルという深い地点に建設された、外部から完全に遮断された頑丈な地下 室に半永久的に保管されることになる。

 この処分方法は、国際的にも認められた最も安全な技術とされているから、そ の点は何の心配もないのだが、最終処分場を選定するには、地質はもとより過去 に地震がなかったか、地下水はどうなっているかなど、その地点特有の環境条件 を詳細に調査しなければならない。

 その現地調査に入る前に、まず文献による調査が約2年かかるとされている。 つまり、我が町の地下300メートルに最終処分場を建設できるかどうか、まず 文献で調査してもらっていいですよ、と名乗りを上げるだけで、その2年間に2 0億のお金がその自治体に支払われるというのだ。

 文献調査で可能となっても、次の現地調査から断ることもできる。断っても文 献調査段階でもらった20億は返還しなくても良いという。

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