[核燃料サイクル]
原子力委も「割高」 直接処分が4割安
(その1)
「国の原子力委員会(近藤駿介委員長)が試算した。国が公式にコスト比較するのは初めて」
公式か非公式か分からないが、核燃料サイクル政策を決定したときにはもちろんコスト比較を行っている。原子力に反対の朝日としては、日本の原子力政策はいい加減に進められてきたというイメージを読者に植え付けたいのであろう。
「1キロワット時当たり0.5〜0.7円安く、家庭の電気代で年間600〜840円程度の差が出る計算だ」
1年間に600円〜800円程度、昼のお弁当代1食分の負担増なら、安いものではないか。今までも原発の安い電気を使ってこられたんだから、これくらいは我慢できよう。
「核燃料サイクル路線の割高さが確認され、政策論議に大きな影響を与えそうだ」
何処をつつけば、このような大げさな発想が出てくるのだろうか。
「処理や処分費用だけでなく発電コスト全体でも(1)は5.2円で(3)の4.5〜4.7円を上回った」
原子力発電所から出るすべての使用済み燃料を再処理する場合の発電コストは5.2円で、全数再処理しないでそのまま半永久的に捨てる場合の発電コストは4.5円〜4.7円と計算された。その差は高々0.5円〜0.7円、9.62%〜13.46%である。
「一方、六ヶ所再処理工場建設の投資分(2.4兆円)や解体費用など、現行のサイクル路線を変更した場合に生じるコストも算定。これらを全量直接処分のシナリオに加えると逆に(3)は5.4〜6.2円となり、(1)よりも高くなるという」
核燃料サイクル路線を変更した場合、無駄な費用は、青森県は六ヶ所村に建設され、ほとんど完成している再処理工場の処分費用にとどまらない。このことは、当「G研」の「同感」に掲載している、同日付け読売新聞の記事でも明らかである。
エネルギーや環境に関連する政策は、長期展望と全地球的視野で決定されなければならないのは常識で、コロコロ変更されては絶対に国益にはならないのである。
「G研」代表