■これは同感できるG情報■


読売新聞(2011年6月10日)


<社 説>===========[原発検査停止]


   政府は運転再開へ全力挙げよ


(その1)G研のコメント


 原子力安全委員会のお墨付きをもらった原発でも、地元の自治体から許可をも らわないと運転再開できないというおかしな安全許認可体制が、福島第一原発事 故の前から続いていた。電力関係者も不平不満を持ちながらも、地元との関係を 大事にしなければならないという観点から、自治体の許可が下りるまで「じっと 我慢の子」を装ってきたのである。

 その最大の原因は、国民の信頼がいつまでも得られなく、また得ようともしな い原子力安全委員会にあると思う。それにいつまでも経済産業省の傘下にいて独 立しようとしない原子力安全・保安院にもその原因はある。

 このような国の原子力安全規制体制から原発立地の地元が抱く不信感が助長さ れ、いつしか国、自治体、電力会社の三者による安全協定なる不可思議な慣習が でき、それが安全性をカムフラージュしかねない事態に追いやっているといえる のではないだろうか。

 いずれにせよ原子力の安全性は、国家が責任をもって厳格に規制し、審査し、 検査してこそ保たれるのではないだろうか。それがひいては国民の信頼性も高ま るというものだろう。

 「東京電力福島第一原子力発電所の事故で深刻化した電力不足が、全国に拡 大する事態は避けなければならない」

 「定期検査のために原子炉を一時停止した原発の運転再開が難しくなってい る」

 国の安全規制当局は、責任をもってそれぞれの原発の安全性をチェックし、問 題が見つかれば電力会社に是正を求め、また地元の人々も安心できるよう懇切丁 寧な説明が必要だろう。この当然のプロセスが今までは疎かにされ、形式だけの 安全規制だったといえよう。ここは真摯に反省せねばならないところだ。

 「定期検査のために原子炉を一時停止した原発の運転再開が難しく」なってい るのは、国の規制当局が運転再開にゴーサインを出さないからではなく、逆に出 しているにも関わらず、地元の自治体のゴーサインが出ないからである。

 さりとて地元自治体に原発の安全性をチェックする能力が国の規制当局よりあ るかといえば、それは恐らくノーだろう。

 ではどうすればよいか? やはり国の安全規制当局を完全に独立させ、技能を 高めて国民の信頼を勝ち取ることだと思う。

(次ページにつづく)