
■これは同感できるG情報■
マグニチュード9.0の東日本大震災を予測できず、それに付随して発生した 15メートルにも及ぶ大津波によって3万人前後の犠牲者を出してしまったのだ から、地震予知連絡会や地震学会は何をしてきたのかと批判を受けても致し方な いと思うのだが、当の地震学者達にしてみれば、今後の研究活動に悪影響すると 思うか、けちを付ける学者には我慢ならないのだろう。
アメリカからやって来て東大に入り込んで、日本の地震研究の邪魔をしている スパイだ、とか、ゲラー教授は「地震の予知はできない」という論文ばかりで、 地震そのものの研究は皆無、といった痛烈な批判が飛び交っている。しかし、こ れは「逆恨み」の類ではないだろうか。
ゲラー教授の論文を紹介している朝日の記事に目を通してみると、なかなか説 得力があるように思えてならない。例えば次のくだりだ。
「ゲラ一教授は、過去100年以内に起きたM9級の地震が、チリやアラス カなどいずれも日本と同じ環太平洋地域で起きていることに着目。「世界の 地震を無視しなければ、時期の特定はできなくても、地震と津波の規模は想 定できた」と指摘する」
「M9クラスの地震が三陸沖で起こるとは想定していなかった」といった発言 が、たしかに地震の専門家の口から発せられていた。過去100年以内に環太平 洋のどこかでM9クラスの地震が起こっていたなら、「日本列島、太平洋側のど こかにM9クラスの地震がいつか発生するだろう」といった予言はできたはずだ。
時期や場所の特定ができなくても、地震や津波の規模くらい予知して国民に警 告は発せられたであろう。
「東北地方では明治三陸(1896年)や昭和三陸(1933年)など、 20〜30メートルを超す津波の記録もあり、「福島第一原発の設計段階で 対策の検討は可能だった」としている」
これが事実なら、それを無視したのは、地震関係者がこの歴史的事実を隠した か、それともこの事実が地震関係者から提示されていたにも関わらず、原発の安 全設計や東北地方の都市計画に反映させなかったのか、厳しくチェックしなけれ ばならないだろう。
「大きな揺れが予測される場所は関東から四国や、北海道の太平洋側などに 集中しているが、ゲラ一教授は2004年の新潟県中越地震(最大震度7)、 08年の岩手・宮城内陸地震(同6強)など比較的確率の低い地域で被害が でた地震が頻発したと指摘」
「評価手法の信頼性が検証されていない」で正確な発生確率など計算できるは ず等ありはしないではないか。「比較的確率の低い地域で被害がでた地震が頻発 した」などとゲラー教授に批判されては、日本の地震予知連の先生方のご尊顔も 丸つぶれではないか。
しかし、今回の大地震の後、「三陸沖にM9クラスの地震が起こるなんて想定 外だった」などといっているようでは、手厳しく批判されても致し方あるまい。
「『学問的に根拠がないことを続けるのは不毛で、国が公式見解として発表 するのも問題』と、長期評価の廃止を求めた。『地震学の基礎研究は、物理 学に基づいて行われるべきだ』と話した」
ゲラー教授にここまで批判されているのである。地震頻発国の日本で、そこに 関わる地震研究者が如何に甘やかされてきたかが分かろうというものである。関 係者は謙虚に反省すべきであろう。
「G研」代表