■同感できるG情報■


日本経済新聞(2010年7月22日)


<1面トップ記事>


「風力・次世代送電網・・・」


     中国、新エネに65兆円


10年かけ投資 環境と成長両立


(その1)G研のコメント


 日本の地球温暖化対策は、その温室効果ガスの排出量を基準年度に比して何パ ーセント減らすという目標を大きく掲げ、その目標に向かって国民や民間企業に 協力させようという戦略である。この方法では、経済発展にどの程度影響するか は、やってみないと分からないし、第一、目標が確実に達成されるのかさえも分 からないのだ。

 中国政府のやり方は日本政府のやり方とはまるっきり違っている。今回紹介す る7月22日づけ日経新聞の1面トップ記事によると、前文にその概要がまとめ られている。

 「【北京=多部田俊輔】中国政府は2011〜20年の10年間に、環境負 荷が小さい新エネルギーの産業振興に5兆元(約65兆円)規模を投じる方 向で検討に入った。風力発電、太陽光発電、バイオマス発電、電気自動車 (EV)、IT(情報技術)で電力を効率的に供給する次世代送電網「スマ ートグリッド」を5本柱とする。温暖化ガスの排出増加を抑制するほか、一 連の投資で名目国内総生産(GDP)を4%分拡大、環境対応と経済成長の 両立を目指す。日本や欧米の企業にも商機が広がりそうだ」

 すなわち、「先ずは削減目標にありき」ではなく、「環境負荷が小さい新エネ ルギーの産業振興」にいくら投資するかが大前提なのである。そしてその投資が 成功すれば、温暖化ガスの削減にも大いに貢献するだろうが、それは最大の目的 ではないのである。「一連の投資で名目国内総生産(GDP)を4%分拡大、環 境対応と経済成長の両立を目指す」というのが、中国政府の最大の目的なのであ ろうと解釈する。

 つまり、中国の目算は、あくまでも経済発展につながる投資であって、「温暖 化ガスの排出増加を抑制する」程度に他ならないのである。

(次ページにつづく)