朝日新聞(2009年10月28日)

<国際欄>

    豪、ウラン開発活況

         海外で原発増設、労働党が解禁


(その4)


 <本文転載>


 ◆輸出 NPT加盟限定

                                                       一方、輸出相手国を核不拡散条約(NPT)加盟国に限る方針は堅持して  いる。                                                                      核兵器保有国である中国には07年に軍事転用しないなどの二国間協定を  結んだうえで08年末から輸出を始めたが、ラッド首相はインドに対しては  NPT未加盟を理由に輸出しない姿勢を貫く。                                                    国内での原発建設についても「我々はクリーンで再生可能な領域で利用で  きる他のエネルギー選択肢があることを信じている」と述べ、原発建設を推  進しない意向を明らかにしている。                                                         新たな鉱山開発が進む現状をめぐり、豪州国内でも様々な議論が出ている。                                      ロウィ研究所のマルコム・クック東アジア研究部長は「世界中でエネルギ  ー需要が高まり、第2の原子力時代を迎えた」とし、「豪州はNPT加盟国  に限るなど輸出国を制限し、ラッド首相も核兵器削減を強く推し進める立場  であり、民生用の新たなウラン鉱山開発が核拡散につながると思わない」と  説明する。                                                                    一方、ラトローブ大学のジョセフ・カミレーリ教授は「豪州では多くの人  が原子力について民生用、軍事用が密接につながっていると考えている」と  指摘する。                                                                    水を大量に消費するなど鉱山開発に伴う環境問題も挙げ、「今のウラン産  業のにぎわいも一定期間がたてば落ち込む可能性がある」と批判的にみてい  る。