日本経済新聞(2009年9月9日)

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  [原発能力2030年に倍増]

       IAEA見通し 上方修正==>東アジアで需要増


(その3)


 <本文転載>


 【ウィーン=岐部秀光】国際原子力機関(IAEA)は8日、原子力発電 
の中長期見通しを上方修正し、2030年の発電能力が現在の370ギガ  
(ギガは10億)ワットから最大810ギガワットに拡大すると発表した。 
前年の見通しに比べ8%多い水準で、発電能力は今後20年で倍以上になる 
計算。地球温暖化対策やエネルギー安全保障の観点から各国政府が「原子力 
利用」へのシフトを加速していることが浮き彫りになった形だ。      
                                   
 発電能力は最小シナリオでも510ギガワットで現在の40%増しの水準 
となる。この場合でも全発電容量の7.1%、最大では9%を占める計算と 
なり、原子力が世界のエネルギー供給の柱のひとつとなることが分かった。 
                                   
 IAEAは上方修正の理由として中国、日本、韓国など東アジアでの原子 
力発電の需要増大を指摘した。インドやパキスタン、中東でも原子力による 
発電能力の大幅な増強が予想されている。北米、東南アジア、太平洋地域で 
は逆に小幅の下方修正があった。                    
                                   
 IAEAは金融危機で「いくつかの原発計画が影響を受けたが、その度合 
いは地域により異なる」と指摘。中長期的には新興国などで原子力発電への 
需要が依然として高いと分析した。                   
                                   
 地域別にみると東欧地域の原子力依存度が高まり、30年の最大シナリオ 
で15%を上回るとみられる。極東地域の原子力依存度も現在の約7%から 
最大約9%にまで上昇する見通し。IAEAがまとめた最大見通しは金融危 
機の対策が短期に奏功し、世界経済が再び早期に成長軌道に乗るシナリオを 
前提としている。