
(その1)
原発の運転期間は、最初に計画した当時の運転終了時期が近づいた時、計画通
りにストップするか、それとももう少し長く運転させるか、電力会社の判断によ
るが、それは安全性が維持できるかどうかの判断が第一の基準である。それにも
ちろん安全維持のための保守点検と補修費用がいくらかかるかも、重要な判断材
料になる。
原発の寿命に関する議論の際、反対派などから、安全性をないがしろにして利 益を得るため無謀な延命策を講じているのではないか、といった意見が出るが、 事故・故障でも起こせば利益どころか多額の損益を出すことになりかねないから、 運転延長か閉鎖かを決定する際の条件として安全性は原発を保持管理し、なおか つ利益を追求しなければならない電力会社にとって最重要テーマであるのだ。
今回、日本原子力発電社の敦賀原発1号機は日本の本格的な商業炉の草分け的 存在で、米国GE社から輸入して運転を続けてきたのである。最初に想定して許 認可を取っていた40年間の運転期間が間もなくやってくるころになり、日本原 電は、想定通りの40年で閉鎖し、横に新しい設計の原発で出力規模もはるかに 大きい3、4号機の建設に踏み切る計画を発表していた。
ところが建設前の下準備に時間がかかり、また、直ぐに建設にかかっても5、 6年はかかるから、その間、まだ十分安全運転に耐える1号機を急いで止める必 要性はないという結論に達して、新たに運転期間延長の許認可申請を出していた のである。その認可が原子力安全委員会の審議が終え、晴れて下りることになっ たということである。
3号機の建設が順調に進み、計画通りの2016年の運転開始になれば、その 時点で1号機を閉鎖する予定だという。妥当な計画といえよう。