日本経済新聞(2009年8月6日)

<温暖化ABC−1>==========[地球環境]

     豪雨被害、国内で8兆円超も


(その1)


 地球温暖化は、18世紀後半に起こった産業革命以降、人類の経済活動によっ て大量に排出するようになった二酸化炭素ガス(CO2)によるもの、というの が最早常識と思いきや、未だに「地球温暖化の原因がCO2というのはウソ」 「地球が冷えたり暖まったりは自然の成り行きの繰り返し」「どうも原子力産業 界の陰謀かも」といった意見が世間を騒がせているのは如何にも残念だ。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、日経の連載記事を参照 すれば、以下のように結論づけている。したがって、そろそろ因果関係の議論に は終止符を打って、その対策にこそ全地球の英知を結集したいものである。

 「地球の大気中のCO2濃度は過去65万年間大きな変化がなかったが、産 業革命を機に18世紀後半から4割近く増えた。温暖化と人類の活動の因果 関係を否定する声も根強くあるが、IPCCは『人為的な温暖化ガスの増加 が最近の気温上昇をもたらした可能性が非常に高い』と結論づけている」  

 地球温暖化の現象が世界各地で顕著に現れだしていることは確かなようである。 日経の連載記事はそのほんの一部を下記のように挙げているが、そこからも温暖 化の凄まじさは十分理解できるだろう。

 「一方、世界では既にオーストラリアが大規模な干ばつに見舞われ、南太平 洋の島国ツバルは海面上昇で国土消失の危機にある。アジアではヒマラヤ山 脈の氷河が解けて周辺国が洪水の脅威にさらされる。将来的にはガンジス川 や長江などに流れ込む雪解け水が減り、10億人が水不足に直面する恐れが ある」                                

 地球温暖化は、世界を飛び回らなくとも、自分たちの暮らしの中で十分肌に感 じられるのではないだろうか。猛暑、酷暑の毎日で、最早冷房のない暮らしなど 考えられないくらいだし、台風の襲来回数が多くなってきているようだが、台風 でなくても低気圧程度で極地的に大雨をもたらすことも度々見られるようである。

 こういった傾向も地球温暖化のなせる技という専門家もいれば、そうでないと いう専門家もいて、明確な意見の統一は未だ見られないが、半世紀前、我々の子 供の頃と比較して、季節の長短、天候、気温、天災といったものには格段の違い が指摘できるだろう。

 このように考えてくると、地球温暖化は確実にその激しさを増しているといえ るのではないだろうか。したがってCO2の排出しないですむ社会を早急に目ざ さなければならないことだけは確かなようである。

             「G研」代表

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