(その2)
<本文転載>
京都議定書に基づいて温室効果ガスの排出を減らす約束期間が国内でも4 月から本格的に始まるのを前に、全国の主要自治体の6割以上が地域で目標 を定めた削減計画をつくり、20年以上先を見すえた大胆な中長期目標を掲 げるところも出てきていることが朝日新聞社の調査でわかった。ただ、自ら の目標を達成できるとした自治体は1割強。啓発頼みで十分な対策効果が上 がっていない実態も浮かんだ。 |
調査は47都道府県と17の政令指定都市、35の中核市(要件は人口3 0万人以上)、44の特例市(同20万人以上)を対象に実施。全143自 治体から回答を得た。 特例市以上の自治体は、政府が今国会での成立を目指す地球温暖化対策推 進法改正案で、地域ごとの削減計画づくりが義務づけられることになってい る。現行法では計画づくりは地方自治体全般の努力規定だが、すでに計画が あると答えたのは調査対象の62%にあたる89自治体。うち約4割は最近 2年間に定めており、対策づくりは急速に広がった。さらに33自治体が策 定を検討中だ。 推進計画で掲げた削減目標は、政府に準じて90年度比で2010年度に 6%前後とする自治体が多かったが、増加なしにとどめる神奈川、鳥取両県 の〇%や、県内の工場で大幅削減できたことを織り込んだ宮崎県の43%削 減など目標の立て方にはばらつきがあった。 現時点で目標達成を見込んでいると答えたのは12自治体(13%)。2 1自治体(24%)が「達成はかなり難しい」と答えた。半数近くは「努力 中」などとするにとどまっている。達成が難しい理由では、全国的な傾向と 同様に、家庭やオフィスビルなどの業務部門での排出量の伸びを挙げる自治 体が多かった。 当面の対策では、9割以上の自治体が省エネやライフスタイルの転換など 住民への啓発を挙げ、建築物の省エネ対策や、自動車への依存度を下げるた めの街づくりなどにまで踏み込んだ対策を挙げた自治体は半数以下にとどま った。 ただ、積極性は目立ち、まだ政府も決めていない2030年や50年ごろ に達成する中長期的な目標を30自治体が設定、21自治体が検討している と答えた。 (須藤 大輔) |