
電気新聞(2005年11月29日)
[電力・エネルギーI 行政/需給]
環境省=入居庁舎は化石燃料電力=敵視も
PPSから購入 ”提案”と言行不一致?
<その1>
電力事業の自由化は、先進工業国の国際的な流れだから、致し方ないにしても、新規参入者が発電システムを自由に選択して供給できるなら、一番シンプルな化石燃料の火力発電が選ばれるのは必定。そして、その結果、地球温暖化をもたらす二酸化炭素の排出量を増やすことになる。
このことを最も警戒しなければならない環境省が入っている中央合同庁舎5号館で使用する電力は、化石燃料で発電する新規参入した電気事業者から供給されたものというから、「環境省よ、それはないだろう」ということになる。
環境省は常日頃から、化石燃料を減らし、自然エネルギーや原子力でと発言しているが、こういうことは「自ら襟を正」さないと、国民はついてこないだろう。
「もっとも、中央合同庁舎5号館は環境省のほかに厚生労働省と社会保険庁が同居。厚労省大臣官房が庁舎全体の調達・入札を引き受けている。このため環境省が自由化で石炭火力が増えることを問題視しても、同庁舎の管理は「当省の所管外」(地球環境局)だから、”司令塔”らしさを出せないという」
といっているらしいが、厚労省は環境省と同じ国の行政機関、いわば仲間うちではないか。大臣同士で話し合ってもらうなり、総理の指導を仰ぐなりして、いくらでも解決策はあるはずだ。
環境省は、石炭、石油、天然ガスといった化石燃料に課税して温暖化防止対策に充てる環境税の導入を提案し、特に石炭を敵視する姿勢を見せてきたが、自分の庁舎で使う電力が石炭火力発電からというのでは、自己矛盾を隠せないだろう。
善処を望む電気新聞に諸手を上げて賛同する。
「G研」代表