<社説>「説明不足が招いた住民の反発」

   出典:読売新聞(2000年1月25日)

 何か難しいテーマが出てきますと、それを議会内で無理をして結論を出しても、それは次の選挙に良い影響がないと判断されるのか、それとも、少数党派の主張を是が非でも通すためには住民投票に持っていく以外方法がないと判断されるのか、最近、この住民投票に自治体としての決定をゆだねるケースが増えてきました。

 私どもは、間接民主主義の議会制、あるいは代議員制の方が、間違いが少ない決定がなされると考えています。ですから、住民投票は、原則としてあまりいい方法とは思っていません。そして、代議員に選ばれた議員が、住民投票に頼る傾向は、いわば無責任と認識いたしております。

 先日(平成12年1月23日)も、徳島県を流れる吉野川に建設省が計画している可動堰について、徳島市の有権者に対し、その建設の是非を問う住民投票が実施されました。その結果は、すでにご承知の通りですが、この住民投票に関する論評を新聞各紙は早速「社説」などに掲載しています。

 ここでは、吉野川可動堰そのものに関しても、またその具体例の住民投票に関しても意見を述べるつもりはございません。なぜなら、ここは原子力情報ならびにそれに関連する情報に関する批評を論じるところだからです。

 前置きはそれくらいにして、1月25日付け読売新聞の「社説」を取り上げたいと存じます。ちなみにその「社説」のタイトルは「説明不足が招いた住民の反発」でした。

 その「社説」の中で、私どもが引きました「赤線」部分をご紹介しましょう。

[一段目]
> 地方自治法は、地方行政の基本原則として、「その区域内における国の事
>務に属しないものを処理する」と定めている。
 原子力発電所の建設などは、明らかに「国の事務」に属しているから、地方自治法の基本原則としては、地方行政では処理しないことにならないのでしょうか?

       <つづき>