[蒸気噴出事故を検証]

         美浜原発 配管点検漏れ承知で運転

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   関電、甘すぎた判断

      「減肉」基礎的な知識不足

<その1>


 関西電力の美浜発電所3号機(福井県)の蒸気噴出事故は、点検から漏 
れた鋼鉄製配管の破損によってもたらされた。事故の9か月前、関電はこ 
の配管が28年間も点検から漏れていたことを知ったとされる。それでも 
運転継続を決めた判断の根拠に、専門家は大きな疑問を投げかけている。 
                      (西島 徹、木村達矢) 
 関電が「運転継続を決めた判断の根拠」は、簡単である。毎年、規制当局に提出している定期検査計画がすんなり通って来たからである。例えそこに重要な点検箇所が漏れていたことに気づいたとしても、「寝た子を起こすことはない」という心理が、電力会社の許認可担当者の脳裏をよぎったとしても、我々は理解できないことはない。

 死傷者を出すという最悪の事故が起こってしまったことは、誠に残念でならない。この事故の責任は、もちろん発電所の管理当局者である電力会社が取らねばならないのは当然だが、安全性を事細かにチェックしている規制当局にも責任の一端を負う必要がある。

 原子力発電所の事故に限らず、交通機関の事故もそうだが、それぞれの規制当局は、想定される危険性から国民を守るために存在しているのであって、それぞれの産業界の上に胡座を組むためにあるのではない。

 規制当局の重要な仕事は、提出される申請書の単なる校正にとどまらず、内容の詳細なチェックである。そのためには高度な技能が要求されるから、現場で培った経験も必要だろう。

 数多く提出される申請書の中から同じタイプの発電所の申請書を並列に並べ、比較検討すれば、今回の美浜3号機のような検査項目漏れなど容易に見つけられたであろう。

(次ページにつづく)