日本の原子力、建設費はるかに高い
規制減が最大の効果を
米SAIC社副社長=S・ターナー氏
<その2>
原子力発電や核燃料サイクルのコスト分析などを手がける米SAIC社 のスティーブン・ターナー副社長は26日、電気新聞の取材に応じ、欧米 の4−5倍とも言われる日本の原子力発電コストを下げるには「安全の維 持を条件に、規制を減らすことが最大の効果をもたらす」と述べた。 ターナー氏は日本での講演会などに出席するためこのほど来日した。 同氏は日本の原子力発電コストは、先進諸国の4−5倍になると指摘。 欧米に比べて、はるかに高い建設費がその要因と分析した。コストを少し でも下げるには「規制を柔軟に見直し、減らしていくことが必要」として、 米国における原子力規制の合理化などが参考になるとの考えを示した。 一方で同氏は、使用済み核燃料の再処理を含み核燃料サイクル計画全体 のコストに言及。「六ヶ所再処理工場はリーズナブルなプラント。日本初 の再処理工場(商用)だから、研究開発やリスク管理コストなどを考慮す ると、コストは妥当な水準にある」と話した。 核燃料を使い捨てる米国のワンル・スルー路線と、使用済み燃料を有効 利用する日本のサイクル政策については「米国は国土が広く、使用済み燃 料の処分場を建設することは容易。日本は事情が違う」として、再処理路 線を選択する日本の考え方を支持した。 ただし、日本の問題点として、放射性廃棄物の処分に関する安全規制や 制度面の不備を指摘。すでに低レベル放射性廃棄物の処分が事業として確 立した米国では「処分事業をめぐって競争がある。サイクル全体のコスト ダウンにつながっている」と述べた。 |