<論>国会で徹底討論を ますます複雑化のエネ問題


 戦後最低の投票率を記録して、小選挙区比例並列制になってはじめての総選挙が行われた。自民党が選挙前勢力から28人増やし、第二位勢力の新進党を大きく引き離す結果になった。しかし、自民党は衆議院、参議院の両院で過半数に達していないため、積極的な議会運営を展開する上で連立政権を組まなければならないだろう。

 となると、政治は、過去3年間の状況からあまり変動は期待できず、引き続いて不安定な状態が続くだろうし、国民の政治不信がますます高まるであろう。

 国民の政治不信は、議会制民主主義の崩壊につながりかねず、原発立地のような、選挙などの政策論争には乗りにくい重要なテーマについて、住民投票で決する方向が強まる可能性が高まるだろうと心配する向きもある。

 今後21世紀に向かってますますシビアーになるであろうエネルギー問題は、第一次、第二次オイルショックのころとは比較にならないくらい複雑になっている。

 その一つは、当時と比べ、現在および近い将来の、かつて発展途上国と呼ばれていた諸国のエネルギー需要量に急激な伸びを示していることである。つまりエネルギー資源というパイに群がる蟻の数が猛烈に増えているということだ。

 二つ目は、国内のエネルギー需要が産業用から家庭用にシフトしていることである。こうなってくると、ますます省エネが難しくなると見られている。

 三つ目は、CO2の排出による地球温暖化がより深刻化している問題である。地球環境問題が世界的な関心事になっており、特にエネルギー多消費先進工業国にとって、CO2の排出抑制は重要課題になっている。

 このように、ますます複雑化の様相を呈しつつあるエネルギー問題についてこそ、国会という国の最高決議機関で、国民にも見えやすいガラス張りにした環境下で、徹底的に議論してもらいたいものである。