「まずは、国内における温室効果ガス削減の長期目標を設定します。その上で、エネルギー需要抑制、省エネルギー対策の促進、再生可能エネルギーの普及促進、フロン回収推進のために、地球温暖化税などの経済的措置を導入します」
民主党のマニフェスト(政権公約)の11章が「環境・エネルギー」である。@地球温暖化対策を強力に推進しますA地球温暖化対策税を創設しますB新エネルギー予算を倍増、低公害車普及拡大をすすめますC安全を最優先し、原子力行政を強めますD原油高、中国などのエネルギー需要の増加に対応し、環境・エネルギー分野における国際協力を推進しますE資源循環、廃棄物管理法案の成立を目指します−−以上の6項目についてかなり具体的に主張している。冒頭の引用文は、@の一部である。
一方の自由民主党のエネルギーや環境に関するマニフェストは、テーマ2の「国際競争力・成長分野」に入って次のように論じられている。
「石油・天然ガスの自主開発、風力・太陽光等の再生可能エネルギーの普及拡大、省エネルギーの徹底を総合的、戦略的に進める」
「資源・環境制約の強まる中、電力の安定供給体制を確立するため、安全確保を大前提に原子力を基軸電源に位置づけるとともに、安全レベルを維持向上しつつ設備利用率の向上を図る。また立地地域との共生政策の充実、原子力エネルギー教育の拡充を推進する。高速増殖炉の開発、核燃料サイクルシステムの確立、ITER等核融合研究開発事業を着実に推進する」
民主党のマニフェストは、同党のホームページで全文が見られたが、自民党のそれは、8月21日現在、ホームページ等で全文を見ることができなかったため、8月20日づけ朝日新聞のかなり詳しい「要約」から引用した。
政権が取れる可能性がある両党のマニフェストを見比べたが、エネルギーや環境に関する両党の公約には、大きな違いはなさそうである。いずれも現行の政策を「拡充」「強化」「推進」といった言葉でメリハリをつけただけ、といった感を拭えない。
京都議定書で約束した温室効果ガス削減目標の達成さえ難しい今、おまけに原油価格の高騰や原子力開発の閉塞感等に対する危機感が、政権を担おうとする両党のマニフェストからは、残念ながら感じ取れない。
エネルギー政策や環境政策を「拡充・強化・推進」するため、自分たち政治家は、衆院当選後も汗水流し続ける、といった強い決意が発せられることに期待している。