<論>今世紀のエネルギー消費は急上昇  押さえ投手を早急に


 エネルギーの消費量は今世紀に入って急激に増大している。そのカーブはまさに幾何級数的といっても過言ではない。

 このエネルギーの消費量が増大する主な要因は、人口の増加や経済の発展によるところが大であるが、具体的には19世紀から20世紀にかけての急カーブに見られるように、産業革命によってエネルギーを大量に消費する様々な機械が発明されたからである。

 人類は、ワットの蒸気機関に代表される技術によって、エネルギーを大量に消費する代わりに豊かさと便利さを得たのである。その後も人類の画期的な発明は今日まで綿々と続いており、したがってエネルギーの消費量の上昇も止まるところを知らないようだ。

 火の使用から人類とエネルギーとの関わりが始まったといわれているが、その後長い間、牛や馬など動物を利用し、水や風など自然のエネルギーを水車や風車などの形で利用してきた。それが19世紀になって石炭、20世紀になって石油が本格的に使われるようになり、科学技術も飛躍的に進歩した。

 科学技術の進歩とエネルギーの消費量とは抜きつ抜かれつのシーソーゲームを演じるようになった。というのも、人類に豊かさと便利さをもたらす科学技術は、その反面、エネルギーの消費量も桁外れに多くなるのだ。

 それまで、自然や動物のエネルギーやせいぜい薪炭くらいだったのが、それでは追いつかなくなる。そこで、地表に出ていた石炭や石油といった化石燃料の大量掘り出しや探索に科学技術が介入せざるを得ないようになってきたのである。しかし、化石燃料とてしょせん有限な地球資源、しかも酸素との化学反応で利用するエネルギーとあっては、地球資源の枯渇と地球環境の汚染につながってしまうものだ。ありあまった資源の有効利用と、地球環境に影響をできるだけ及ぼさないようなエネルギーを人類自身で考え出さなければならなくなったのである。

 まだまだ不完全ではあるとはいえ、原子力は人類が取り急ぎ作り出した人工のエネルギーであり、中継ぎピッチャーとしては、よくやっていると評価せざるを得ない。この中継ぎがへばる前に押さえのピッチャーを早急に養成しなければならないだろう。