大気汚染対策の面からはもちろん、地球環境問題を考えると、電気自動車は、ガソリン車に比べ一次エネルギー利用効率が良いという利点があります。また、深夜電力を利用して充電を行うことにより、電力負荷の平準化さらには電力設備の効率向上に貢献しています。
 

写真=東京電力(株) 高性能電気自動車 IZA
 出典:電気事業連合会「環境とエネルギー」

仕様・性能
定員、寸法、 4名、4.87(全長)x1.77(全幅)x1.26(全高)
電池種類、電圧、重量

ニッケルカドミウム電池、288V、531kg

電動機 DCブラシレスモーター
最大出力 25kW/個
タイヤ 205/50R17
最大トルク 42.5kg・m
最高速度 176km/h
加速性能(0→400m) 18.05秒
一充電走行距離 548km(40km/h定速走行時)
装備 エアコン、パワステ、パワーウィンドウほか


 各国で年の大気汚染と地球温暖化を解決する対策が模索されています。こうした中で、注目を浴びているのが低公害車の開発です。

 低公害車は大きく分けて

  1. 電気自動車
  2. 天然ガス自動車
  3. メタノール自動車
  4. ハイブリッド自動車

 の四つに分けられます。

 世界で最初の電気自動車は、1873年、英国で生まれています。これはガソリン車第1号が誕生した1885年よりも12年も早く、こうした歴史があるためか、英国では牛乳配達車だけで約2万5千台もの電気自動車が使用されているといわれています。

 電気自動車はバッテリーに蓄えた電気でモーターを回転させて車を走らせます。ガソリン車に比べ、NOxの発生量は発電時を考慮しても1桁も低く、CO2の排出量も同じく半分以下に抑えられています。(表)

CO2

NOx

電気自動車の排出量

130g/km

0.02g/km
ガソリン車の排出量

320g/km

0.25g/km

(注)電気自動車の値は火力発電所からの発生量を含みます。
   出典:総合開発機構

電気自動車のエネルギー効率     18.1%
ガソリン車のエネルギー効率     12.8%
   出典:(財)エネルギー総合工学研究所

 しかし、純粋の電気自動車は車両価格が従来車の3〜10倍とされるほか、一回の充電で従来車の3分の1から10分の1程度しか走れないという難点があります。

 天然ガス自動車は旧ソ連が最も普及しており、続いてアルゼンチン、イタリアなど天然ガス産出国で普及しています。これらの国では20万台を超える天然ガス自動車が走行しています。NOx排出量は従来車の1〜3割程度、CO2排出量は7〜8割程度となっています。また、従来車の2分の1から3分の1の走行距離でガスの充填が必要です。

 ハイブリッド自動車は2つのシステムを組み合わせた自動車の総称で、これまでは電気とディーゼルを組み合わせるものがが一般的で、エネルギー効率がよいという利点がありますが、燃費の改善は1〜2割程度にとどまっていました。

 しかし、今回、日本の自動車メーカーから発表された電気とガソリンをくみあわせたハイブリッド自動車は燃費もCO2の発生量も従来型の半分という画期的な改善がなされています。

 世界に冠たる日本の自動車技術はこれまで、ガソリン燃料による、効率的な自動車開発にしのぎを削ってきました。このため低公害車は今でも、通常の自動車に比べると、まだ価格の点でやや割高な面がありました。しかし、価格の面でも通常車とほとんど変わらない低公害車が出現したことで本格的に社会に受け入れられる素地ができたといってもいいでしょう。