45.5億年前の地球誕生から10億年後に最初の生物化石が誕生し、さらに20億年ほど経つと、生物繁栄の準備が整い、ものすごい生物進化を経験することになった。
地質年代の5億7500万年前に始まったカンブリア紀になると三葉虫など急に海中生物の化石がどっと増えてくる。次のオルドビス紀(5億900万年前から)あたりにシダ類が上陸、さらに次の年代のシルル紀を経て、デボン紀(4億1600万年前から)に動物が上陸、陸の時代が始まった。
最初に上陸した動物は、体長60cmの両性類のユーステノプテロンだったと考えられている。水陸両用の呼吸器官を持ち、魚を食べていた。海から陸に上がった動物は、どうやら劣性種であったと考えた方がよさそうだ。海の優勢種が海を捨てる必要はないからだ。ユーステノプテロンの親類筋の生きた化石・シーラカンスの腎臓が手がかりになる。
その腎臓は、海水中に水がわきだす海底近くの、海中生物にとって劣悪な場所に適した構造なのだ。シーラカンスはインド洋のコモロ諸島沖の海中深く、劣悪な場所で新たな進化の必要もなく現在に至っているのだ。
シーラカンスの仲間は、もう一つの劣悪条件の場所、潮の干潮で乾燥状態が出現する海辺で生活していた。長い間かけてこの乾燥状態に体を適応させて上陸を果たしたのがユーステノプテロン。完全陸上生活はさすがに無理で、水陸両生の動物だった。
石炭に代表される石炭紀、次の二畳紀で、3億2800万年間の古生代を終え、三畳紀、ジュラ紀、白亜紀の中生代となる。1億8200万年続いた中生代の後半は、は虫類の全盛時代だ。中生代のは虫類は極限まで体を大きくした。海水の浮力を利用できる鯨のシロナガスクジラに地球史上最大の動物の座は譲るが、陸上動物では最大の草食恐竜、それを狙う肉食恐竜など多数の種類が存在した。
それが「6500万年前に突如、大型恐竜が絶滅」、それと同時に中生代が終わりを告げ、ほ乳類の時代・新生代に席を譲った。
恐竜の突然の絶滅の原因は、現在、小惑星か大型彗星と地球との衝突、火山活動の活発化による気候の激変にという2つの説が有力とされているが、衝突説の方が支持者が多いようだ。地表には少ないはずの元素・イリジウムが、恐竜絶滅の年代の地層から発見されることが証拠とされる。イリジウムは他の天体が地球に持ち込んだものだというわけだ。
基本的には、衝突で舞い上がったチリが地球を覆い太陽光線を遮り、多くの植物が枯れ、草食は虫類が死に、次いで、草食動物を食べる肉食は虫類が死ぬというシナリオだ。
大型は虫類が死に絶えて、中生代の二畳紀後期かジュラ紀前期には虫類から進化したものの、は虫類の陰におびえながら生きてきたほ乳類の時代がやっと来たのだ。大型は虫類絶滅から、生物進化の頂点に立つ人類の出現まであと6000万年ばかりある。
(牧田 薫)