〈Q〉 放射性廃棄物の天然障壁による封じ込めについては興味をそそられますが、実際に原子炉から出た廃棄物の固化とその貯蔵の実証実験はまだ行なっていないのではありませんか。
<A>
いいえ、行なわれています。1963年以来連邦政府はアイダホフォールスの近くのアイダホ化学処理プラント(ICPP)で政府所有原子炉の燃料から分離された廃棄物を固化処理しています。この固化技術は液体床仮焼プロセスと呼ばれるものです。乾固された廃棄物は少なくとも500年の耐久性を持つように設計されたステンレス鋼のビンに封入し、アイダホ砂漠の岩床に貯蔵されています。これらの固化廃棄物の一部はすでに14年以上も貯蔵されていますが、その間環境が汚染された事実はまったくありません。
たしかに、廃棄物の固化、ガラス体あるいは低溶性固化体への転換、長期の地中処分という全体のプロセスについて更に実証試験を要するという点では、残された課題といえましょう。ですけれども、アイダホやハンフォードにおける固化と貯蔵の研究開発の成功によって、上述の総合プロセスが成功する確率は極めて高いと考えられています。

液体廃棄物を固化するICPPの仮焼プロセス(エクソン原子力アイダホ社提供)