〈Q〉再処理によって回収されたプルトニウムが、原子力発電所で利用されるようになるのはいつごろになりそうですか。
<A>
一部のプルトニウムはすでに研究炉などで利用されています。1960年代にアメリカ、ワシントン州ハンフォードのプルトニウム・リサイクル試験炉(PRTR)で少量の実験用プルトニウム燃料の試験がおこなわれましたが、その後、リサイクルされたプルトニウムを含む多くの燃料要素の試験が世界各国の商業炉で行なわれています。これらの試験によって、プルトニウムをリサイクルすることは実用可能であるということが実証されています。しかし、その後アメリカでは、前述のようにフォード大統領やカーター大統領の政策によって、プルトニウム・リサイクルは無期限に延期されました。一方、ベルギー、フランス、イギリス、西ドイツ、日本などでは原子力開発計画の中でプルトニウム・リサイクルを導入しようとしています。
レーガン大統領は、商業用の再処理を支持する政策を明らかにしましたので、現在運転中の原子炉や将来の高速増殖炉にプルトニウムをリサイクルすることは、理論的に可能です。しかし、アメリカの原子力産業界は、政府の規制が頻繁に変更される状況下では、政府の保証なしには商業的な再処理を進めることに疑問を投げかけています。政府の保証が得られるまで、産業界が危険を冒して再処理事業に投資することはないと思います。ですから、アメリカの場合、今後の商業的再処理の動向は政府の政策いかんによるものと考えられています。