〈Q〉現在運転中の再処理工場はありますか。



<A> 

あります。連邦政府の再処理工場で軍事用や研究用の原子炉の核燃料の再処理が行なわれていますが、商業用の再処理工場は運転されていません。ニューヨークにあるウェストバレー工場は、1971年に新しい規制要件に適合させるため、大規模な設備改修が必要となり停止されました。しかし、その後、改修費用がかかりすぎ、将来の経済的な運転が困難であることが判明したため、そのまま閉鎖されています。また、サウスカロライナ州アイケン近郊の商業用工場は、営業運転開始直前の1976年に、当時のフォード大統領が核兵器の拡散防止のため核燃料再処理を延期する決定を下したため、運転許可を与えられませんでした。

1977年にカーター大統領は、商業用核燃料の再処理と核兵器の拡散の関係について、国際的な評価グループの検討が完了するまで再処理を無期限に中止する政策を発表しました。この国際的な評価グループはINFCE(国際核燃料サイクル評価)と呼ばれるもので、INFCEは1980年末に、「再処理は確立された技術であって、再処理の是非は核兵器の拡散よりも経済性の問題によって決定されるものである」という結論を出しています。核拡散の危険を回避するためには、再処理を中止するよりも法令に基づく規制を適切に行なうことが効果的であると考えられたからです。