濃縮プロセスからは、濃縮ウランの他、ウラン235濃度が0.25%以下に低下した減損ウランが得られますが、減損ウランも廃棄物となるわけではありません。高速増殖炉の開発によって、減損ウランは増殖物質としてプルトニウムを生産するために利用され、生産されたプルトニウムは、また高速増殖炉の燃料として利用することができます。少量の減損ウランは、放射線遮蔽用の金属ウランの製造、大型ジェット機のカウンターウェイト、ヘリコプターの回転翼の端部、その他特に比重の大きな物質を必要とする目的のためにも利用されています。

ウラン-235濃縮のガス遠心分離法。
これもガス拡散法と同じように、重いウラン-238と軽いウラン-235の同位元素を分離する。
図中の実線は、ウラン-235の濃縮のより高い濃縮度に上げる工程の流れを示している。
また点線は、逆にウラン-235の濃縮度が下がったウラン原料の流れを示している。
この遠心分離法の工程でも、いくつもの”カスケード”(小滝)の連なりを通過して濃縮されていくのである。

ウラン-235濃縮のガス拡散法。
上図に示すように拡散筒(コンバーター)のカスケードを通過することによって濃縮される。
この濃縮原理の詳細は下図に示されている。軽いウラン-235(図中では小さい方の黒点)は、重いウラン-238よりも隔膜(バリア)を通過し易い性質を応用している