<Q> 「核燃料サイクル」とは、どういうことを意味していますか。
<A>
核燃料サイクルとは、採鉱に始まり、商業用核燃料の製造、原子炉における核燃料の使用、使用済み燃料の再処理または処分に至る一連のプロセスを意味します。使用済み燃料を再処理しますと、まだ核分裂していないウランが使用済み燃料から分離、回収され、回収されたウランは核燃料サイクルの最初の部分(フロント・エンド)に再利用(リサイクル)されて、再び核燃料となって原子炉に戻ります。また再処理においては、ウラン燃料の核反応の副産物であるプルトニウムが使用済み燃料から分離されます。このプルトニウムも核燃料として原子炉に再度利用することができます。プルトニウムはまた、Book4「代替エネルギー」において述べているように、現在の商業用原子炉よりも燃料の利用効率ですぐれた高速増殖炉と呼ばれる原子炉において核分裂させることもできます。(高速増殖炉という名前は、この原子炉が現在の商業用発電炉と比べて更に速度の早い中性子を用いて核分裂反応を起こさせることに由来します。)核燃料を再処理しないとなりますと、使用済み燃料の中に含まれるウランやプルトニウムを含めてすべての燃料成分が処分されるので、これらの潜在的なエネルギー資源は利用されないことになります。
*「核燃料」と「原子燃料」は、まったく同じものです。この<Q&Aシリーズ>の翻訳では、"nuclear fuel"の訳を「核燃料」とします

核燃料サイクル(アルゴンヌ国立研究所提供)